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秋到来! フルマラソンの練習って何したら良い?2026/09/29

秋のフルマラソン練習

ポイント練習より大切な「1週間の組み立て方」


こんにちは!RunTreeの森長です。

10月に入り、かなり走りやすい気候になってきました。

秋〜冬のフルマラソンに向けて、ここから本格的に走り込んでいこうと思っている方も多いのではないでしょうか。

特に12月のレースにピーキングを合わせるなら、10月はかなり重要な時期です。

春から夏に作ってきた身体を、ここから少しずつ「フルマラソンを走る身体」へ仕上げていく。

いわば最後の鍛錬期です。

ただ、この時期になるとよくあるのが、


「閾値走をもっとやった方がいいですか?」
「インターバルを増やした方がいいですか?」
「30km走は毎週やった方がいいですか?」


という相談です。

もちろんポイント練習は大切です。

でも、フルマラソンのトレーニングを考える時に、僕は一回一回のポイント練習よりも「1週間をどう組み立てるか」を大切にしています。

今日はサブ4〜サブ3あたりを目指しているランナーを一つのモデルとして、秋のマラソン練習について考えてみたいと思います。

後半では、サブ4.5〜5、まずはフルマラソン・ハーフマラソン完走を目指す方、これからランニングを始める方まで、走力別の考え方も紹介します。



■ フルマラソンを最後まで走り切るために必要な3つの要素

まず、フルマラソンで後半まで大きくペースを落とさず走るためには、大きく3つの要素が必要だと僕は考えています。

① 最後までフォームを崩さないフィジカル

30kmを越えて疲労してきても、体幹や体軸を維持して効率良く走り続けられる身体です。

どれだけ心肺に余裕があっても、脚や体幹が先に疲れてフォームが崩れてしまえば、同じペースで走るために余計なエネルギーが必要になります。

普段から「何km走れたか」だけではなく、疲れてきても良いフォームで走れているかを見ることが大切です。


② エネルギーを枯渇させない身体

ここに大きく関係するのがLT能力と脂質代謝です。

例えば同じ5:00/kmで走るランナーでも、そのペースがLTにかなり近い人と、LTより十分下で走れている人では、42.195km走った時の余裕度はまったく違います。

LTを高めることで、今まで少し苦しかったペースを、より有酸素的に余裕を持って走れるようにしていく。

そして長時間のジョグでは、糖質だけに依存せず脂質もエネルギーとして利用しながら走る能力を育てていく。

この両方がフルマラソンでは重要です。


③ 42.195kmに耐えられる「距離耐性」

そして、ここはポイント練習だけでは作れません。

フルマラソンは42.195kmあります。

長時間にわたって何千、何万回と着地を繰り返すことに筋肉・腱・骨格が耐えられること。

そして長い時間動き続けること自体に慣れていること。

これはやはり、実際に長く走ることで作っていく必要があります。


■ LT走だけ頑張っても、フルマラソンは速くならない

ここはかなり大切です。

サブ4、サブ3.5、サブ3とタイムを狙うようになると、どうしてもポイント練習に目が向きます。

インターバル、LT走、ペース走。

もちろん全部大切です。

でも、フルマラソンに対して最も特異性が高い練習の一つは、やはり長く走ることです。

だからといって毎週30km走をする必要もありません。

普段のジョグや90分程度のスロージョグで走行時間を確保しながら、必要なタイミングでロング走を入れていく。

僕はこの方がトレーニングを継続しやすいと考えています。

そして、LTトレーニングや体幹・フォーム作りは、言ってみれば普段のジョグやロング走を、より良い状態で行うための能力作りでもあります。

ポイント練習を頑張るためにジョグをするのではなく、

ポイント練習で作った能力を、日々のジョグへつなげていく。

この感覚を持ってみてください。


■ サブ4〜サブ3を目指すランナーの1週間【参考例】

では、実際にどう組み立てるのか。

例えばサブ4〜サブ3あたりを目指していて、週5〜6日程度走れるランナーなら、こんな組み方があります。

曜日 練習内容 目的
月 休息 疲労回復
火 ジョグ 6〜12km
心拍140〜150程度
有酸素能力・走行量の確保
水 テンポラン 5〜10km
心拍160〜170程度
LT向上
木 スロージョグ 60分 回復・有酸素能力・脂質代謝
金 ジョグ 6〜12km
心拍140〜150程度
有酸素能力・走行量の確保
土 テンポラン 16km
心拍160前後
マラソン持久力・LT・ペース維持能力
日 スロージョグ 90分 距離耐性・脂質代謝・脚作り

※心拍数はあくまで一例です。年齢・最大心拍数・LT・気温・疲労度などによって適正強度は変わります。数字だけではなく、呼吸や主観的な運動強度も合わせて判断してください。



■ 水曜日と土曜日。同じテンポランでも目的を変える

このスケジュールを見ると、水曜日と土曜日にテンポランがあります。

でも、同じ練習を2回するイメージではありません。

水曜日は5〜10km程度。

LT付近の比較的高い強度で走り、LTそのものを引き上げることを狙います。

一方、土曜日は16km。

水曜日より少し余裕のある強度に抑え、ある程度速いペースを長く維持する能力を作ります。

そして日曜日はスロージョグ90分。

速さを求めず、低強度で長く動き続ける。


こうして見ると、


水曜:LTを刺激する
↓
木・金:ジョグでつなぐ
↓
土曜:長めのテンポラン
↓
日曜:ゆっくり長く走る


という一週間の流れができます。



■ 月に1回程度、30km走を入れてみる

そして、フルマラソンを走るのであれば、ある程度の走歴がある方は月に1回程度、30km前後のロング走を入れてみても良いでしょう。

ただし、ここで30km走を「追加」しないこと。

例えば、

土曜日:30km走
日曜日:休足

あるいは、

土曜日:休足
日曜日:30km走

という形で、通常の週末メニューと置き換えます。

30km走をした翌日に「予定では90分ジョグだから」と無理に走る必要はありません。

30kmという大きな刺激を入れたら、そこから回復するところまで含めてトレーニングです。



■ 水曜日に良い練習ができても、木・金・土が潰れたら?

これもRunTreeでランナーさんと話していて、よく伝えることです。

例えば水曜日のテンポラン。

予定以上に頑張って、自己ベストに近いタイムで走れた。

「今日めちゃくちゃ良い練習できた!」と思うかもしれません。

でも翌日の木曜日は脚が重くて走れない。

金曜日も疲労が残る。

そして土曜日の16kmも予定通りできなかった。


これって、本当に良い練習だったでしょうか?

一回の練習だけ見れば成功です。

でも一週間という単位で見れば、負荷が高すぎた可能性があります。

ポイント練習で大切なのは「今日どこまで追い込めるか」ではなく、

「この練習を、次の練習へどうつなげるか」

です。


■ サブ4〜サブ3以外のランナーは?

ここまで読んで、「いやいや、週6日も走れんわ!(笑)」

と思った方もいるでしょう。


もちろん大丈夫です。

先ほど紹介したスケジュールは、ある程度走歴があり、サブ4〜サブ3あたりを目指すランナーの一つの参考例です。

走力が違えば、必要な練習も変わります。


■ サブ4.5〜サブ5を目指す方

このレベルでは、ポイント練習の回数を増やすことよりも、まず週3〜4回程度のランニングを安定して継続することを優先して良いと思います。

例えば、

① 30〜60分のジョグ
② 少しテンポを上げる日
③ 60〜120分程度ゆっくり走る日

という3種類を一週間の中に配置します。

速い練習をたくさん入れるより、「楽に走れる時間を少しずつ伸ばす」ことの方が、フルマラソンにはつながりやすいです。

週末に90分走れたら、次は100分、120分と少しずつ伸ばしていく。

まずは身体を長時間のランニングに慣らしていきましょう。


■ フルマラソン完走・ハーフマラソン完走を目指す方

この段階なら、まだ「LTを上げなきゃ」と難しく考えなくても大丈夫です。

まず大切なのは、ゆっくりでも走り続けられる身体を作ること。


週2〜3回程度から、

30〜45分ジョグ
↓
45〜60分ジョグ
↓
週末だけ少し長く走る


という形で十分です。途中で歩いても構いません。

「今日は10km走らないと」と距離だけにこだわるより、60分身体を動かし続けるという考え方も使ってみてください。

まずはランニングを身体にとって「特別な負荷」ではなく、日常的な運動にしていくこと。

ここが次のステップへの土台になります。


■ これからランニングを始めたい方

ここはもっとシンプルです。最初から走り続けなくて大丈夫です。


例えば30分、

5分歩く
↓
5分ゆっくり走る
↓
また歩く


これを繰り返すところからでも十分です。慣れてきたら走る時間を少しずつ増やしていく。


おススメなのは、あえて信号が多いコースを選んで赤信号で休憩しながら走ると良いです!


こういったランニングでも十分効果があります。

週2回程度からでも構いません。

最初の目標は「速く走れるようになる」ではなく、走った翌日に身体が痛くならず、また走りたいと思える状態で終えること。

ここから始めてみてください。



森長メモ|良い練習とは「明日につながる練習」

秋は気温が下がって、一気に走りやすくなります。夏には出なかったペースも自然と出るようになる。

だから楽しいんですよね。


でも、そのタイミングで走行距離と強度を一気に上げて、故障してしまうランナーさんも毎年見ます。

特にフルマラソンの練習では、頑張った一回より、良い練習を何週間も継続できることの方が大切です。


僕が一つの目安としてよく考えるのが、

「明日も予定しているジョグができるか?」

ということ。


ポイント練習の翌日だから多少脚が重い。それは当然あります。

でも毎回、翌日は走れないほど追い込んでいるのであれば、一度負荷を見直してみても良いかもしれません。

そして疲労が蓄積している時は、思い切って休んでください。

休むことも、次の良い練習をするための準備です。


■ 自分の走力に合った練習を

サブ3を目指すランナーと、初めてハーフマラソンに挑戦するランナーが、同じ練習をする必要はありません。

走れる日数も、走歴も、年齢も、故障歴も、仕事や家庭の環境も違います。

大切なのは、SNSで見た誰かのメニューをそのまま真似することではなく、

「今の自分にとって、この練習は次につながっているか?」

を考えることだと思います。


ポイント練習の質を、日々のジョグへ。

日々のジョグを、週末のロング走へ。

そして一週間の積み重ねを、次の一週間へ。


それを何週間も積み重ねた先に、フルマラソンがあります。

秋の走りやすい時期だからこそ、焦って一気に仕上げるのではなく、自分の目標と走力に合ったトレーニングを積み重ねていきましょう!

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