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100mileレース(クマン100)完走に向けてどんな練習をしたのか?2026/06/25

~限られた時間でも100mile完走率を高めるために考えたこと~

前回の記事では、クマン100を31時間17分で完走した振り返りを書きました。

前回記事

https://run-tree.net/blog_detail?actual_object_id=222


今回は

「どんな練習をして完走まで辿り着いたのか?」

について書いてみようと思います。

まず初めに、皆さんにこの言葉を共有します。


「量をこなさないやつに質を語る権利は無い」
- 本田圭佑


この言葉は、今回の僕自身にとても刺さりました。

正直、今回の練習内容を本田圭佑さんに見せたら、間違いなく頭を引っ叩かれると思います(笑)

それでも31時間17分で完走できたのは事実です。

ただし誤解してほしくないのは、「この練習量で十分だった」という話ではありません。

むしろ、練習量は圧倒的に足りていませんでした。

今回は練習量を自慢したい訳ではなく、限られた時間の中で何を優先したのかを書いてみます。


クマン100までの現実

クマン100の広島枠出場が決まったのは、2025年大会直後。

Podcast「Cult of Dope Trail」収録中に、クマン100実行委員で今年の4月に開催された【HIROSHIMA TRAIL 2026】実行委員長の小田さんから突然発表されました(笑)


実行委員の3人。左から小田さん、前田くん、首藤さん


そこから約1年間。

平均月間走行距離は200km未満。

さらに4月はHIROSHIMA TRAIL開催準備に集中し、約2週間ほとんど走れませんでした。

正直、

「今年のクマンは厳しいかもしれない・・・。」

そう思っていました。

残り1か月半となった5月。

ここで無理に距離を増やせば、昨年経験した疲労骨折を繰り返す可能性があります。

そこで決めた方針は一つ。

「追い込む練習はしない」

でした。


テーマは「強みを尖らせる」

残り1か月半。

全ての能力を伸ばす時間はありません。

だからこそ、自分の武器をさらに磨くという考え方にしました。

僕の武器は、

ロードでのランニングエコノミーです。

・接地が安定している
・低出力で巡航できる
・長時間でもフォームが崩れにくい

ここをさらに伸ばそうと思いました。


ファルトレクを選んだ理由

そこで取り入れたのが

ファルトレクです。


クマン100は

トレイルを登る

ロードを走る

また登る

というコースレイアウト。

つまり身体の中では

負荷が上がる

落ち着く

また上がる

これを何十回も繰り返します。

ファルトレクとは、ランニングのトレーニング方法の一つで、速いペースとゆっくりしたペースを自由に繰り返しながら走る「スピード変化走」です。スウェーデン語の「スピードプレイ(速度遊び)」が語源です。

ファルトレクの例

例えば、

◆電柱3本分を全力に近いペースで走る

◆次の電柱3本分はジョギング

◆坂道だけ頑張る

◆信号までスピードアップ

といったように、距離やペースを厳密に決めず、その場の感覚で強弱をつけます。




このファルトレクで「この切り替えが普通」という状態を身体に覚え込ませることを意識しました。

例えるならドラゴンボールのセル編。

悟空と悟飯が常にスーパーサイヤ人で生活していたような感覚です(笑)

特別な時だけ頑張るのではなく、

その状態を日常にする。

そんなイメージでした。


銀山100 2daysが与えてくれたもの

もう一つ大きかったのが石見銀山街道(広島県尾道→島根県温泉津 約160㎞ )を辿る銀山100 2daysでした。


ほぼロード主体で100mile相当を動き続けた経験は、

・ロードエコノミーの再学習
・長時間行動への精神的適応
・身体への「100mileってこんなもの」というマッスルメモリー

これらを一気に積み上げてくれました。

まるで精神と時の部屋から出てきたような感覚でした(笑)


銀山100 2days アクティビティログ



1日目は尾道から三次 約70kmを走りました。

この日はサポートの1名、と一緒に走ってくれた若い女性ランナー 2名が同行してくれました!



このランナー2名は僕と同じクマン100出場予定だったのですが、共に完走できたので有効な練習になったのかもしれません。

しかもそのうち1名は女子の部優勝!! 

これからクマン100にチャレンジする方はGWに銀山100を実施すると完走率は高まるかもしれませんね!(笑)

1日目は三次市内のホテルに宿泊しました。


銀山街道は江戸時代から使われている古道が一部の残されており、歴史好きランナーにはおススメのコースです。


1日目フィニッシュ時の記念写真!



2日目は早朝出発で三次から温泉津へ 約90㎞。

前日に70㎞を走っているので、ほぼ歩きになるかなと思いましたが、意外に脚は残っておりそれなりに走り切る事ができました。

県境エリアと島根県エリアの銀山街道はトレイル区間や大きな峠も多く、なかなか進まないのですが、予定よりも大幅に時間を短縮してゴールできました。


三次市布野エリアの難所、仏ヶ峠。なかなか長い登り林道でした。


こちらは赤名峠。広島県と島根県の県境になります。大昔にここで地域の人々は綱引き大会が行われてて、その勝敗によって県境(藩の境界)を変えていた逸話があるらしいです。

やなしお道は江戸時代から続く県内では有名な古道で約8㎞の気持ちよく走れる素晴らしいトレイルコースです!
秋も紅葉がとても綺麗。


銀山街道をゆくランニングツアーは、いずれ開催する予定です!
情報はまた発信するのでお楽しみに!!




実際の週間練習


銀山100でロング走を一発実施したからといって、100mile対策がバッチリできたと言えば決してそうではありません。

やはり、日々の積み上げがレースの結果に直結します。

積み上げ期間の始動は遅かったものの、普段僕がどんな練習を行っていたか、1週間の流れで表記しておきます。



休養


ファルトレク 8〜12km


LTトラック練習(トップギア広島)


ファルトレク8〜12km
またはトレイル10km


ジョグ8〜11km


LT走(トップギア広島)
+牛田山トレイル8km


ジョグ16〜20km

時間が確保できるタイミングでロング走を実施。

VO₂MAXのような高強度練習はほとんど行いませんでした。

ロングトレイルも最低限です。


皆さん、ご存じかと思いますが、RunTreeは不定休で休日営業も行っております。

故に1週間同じ流れで練習を組む事が難しいのですが、だいたい

ジョグ2回

ファルトレク2回

トレイル1回

LT走2回


という流れで曜日はずらして行っていました。


週イチではインターバルトレーニングやロングトレイルは実施しておりません。

その代わり、ジョグの質を少しだけ高める。

これだけは徹底しました。



本番で練習効果を感じた時

実際のレースでは、古鷹山を下った後のロード区間そしてクマン岳へ向かうロード区間

身体を一度リセットできる感覚がありました。

これは普段から

「トレイル→ロード」

「ロード→登り」

の切り替えを身体に覚え込ませていた成果だったと思います。

おそらくロード区間で素早い乳酸処理で動きの回復再エネルギー化ができ、ダメージの蓄積を軽減できたたのではと考察しています

100mileでは速く走る能力だけではなく、切り替える能力も非常に重要だと感じました。



治療家として感じたこと


今回、もう一つ完走の要因として大きかった事は故障をしなかったことです。


違和感が出たら無理をしない。

勇気を持って休む。

エンデュランススポーツの故障原因の多くは、

・疲労の蓄積
・正常な動きからの逸脱

です。


「今日は何か気持ち悪いな」

そんな感覚があれば、身体は必ずサインを出しています。

RunTreeでもよくお伝えしていますが、100mileは積み重ねのスポーツです。

一回の頑張った練習より、


故障せず継続できることの方が、最終的には大きな力になると感じました。


もちろんこれは100mileレースに限った話ではありません。トラック競技やフルマラソン競技でも一緒です。

派手な練習だけにとらわれず、地味に我慢する練習を積み重ねる事が記録を向上させる近道になります。



今後の課題


もちろん課題も明確になりました。

5月は月間走行総距離が400㎞となっていましたが、先ほどお伝えした通り積み上げ練習は1ヵ月半ほどになので、後半の120㎞以降でも動ける身体には仕上げる事はできませんでした。

よって後半パートは


①トレイルの下りで前モモが崩壊

②終盤ロード巡航能力低下

③ロングレースマネジメント経験不足


により、30時間切りが見えたところで粘りの走りはできず・・・

僕のぺーサーとして入ってくれていた木村正造さん(通称:フェニ造さん)のサイレント加速や前のランナーを追う姿勢に反応ができず、一時4位だった順位も結局7位に後退してフィニッシュに至りました。


もし少し積み上げ期間を半年前から継続していれば、30時間切りあわよくば上位フィニッシュも十分狙えたのではと思っています。


最後に


今回のクマン100で得たものは、完走だけではありません。

自分の強み。

自分の弱み。

そして、

次に何を伸ばせば良いのか。

それが明確になりました。

100mileは才能だけで走れる競技ではありません。


仕事をしながら、家庭を守りながら挑戦している市民ランナーもたくさんいます。

だからこそ、限られた時間の中で何を優先するか。

それが結果を大きく左右します。


今回の記事が、

「いつか100mileに挑戦してみたい。」

そんな方の参考になれば嬉しいです。


RunTreeでは、ロードランナーからトレイルランナーまで、一人ひとりの生活スタイルや目標に合わせたコンディショニングや練習の考え方もサポートしています。

100mileへの挑戦は、決して特別な人だけのものではありません。

正しい積み重ねを続ければ、そのゴールは少しずつ近づいてきます。


100mileに限らず、ランニングで何か挑戦してみたい!という方がいらっしゃいましたら、是非お話をお聞かせください。

RunTreeはその挑戦を今後も全力応援していきます!!


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

それでは、また!


クマン100についての詳細は音声配信も行っています! 面白おかしくレースをPodcastメンバーで振り返っています!

普段のジョグのお供にどうぞ!

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別の番組でもクマン100について語られているので、こちらも是非!

7trailsラジオ練



タケトニーとひなのトレラン日誌


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